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みなし労働時間制−3.企画業務型裁量労働制4

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2.対象労働者の範囲


企画業務型裁量労働者の対象となる労働者(以下「対象労働者」という)とは、「対象業務を適切に遂行するための知識、経験等を有する労働者」であり、使用者が前述の対象業務に就かせる者で、常態として対象業務に従事していることが原則です。

労使委員会において、対象労働者となり得る者の範囲について決議するに当たっては、委員は、客観的にみて対象業務を適切に遂行するための知識、経験等を有しない労働者を含めて決議した場合、使用者が当該知識、経験等を有しない労働者を対象業務に就かせても企画業務型裁量労働制の労働時間のみなしの効果は生じません。

例えば、大学を卒業した労働者であって全くの職務経験が無い者は、客観的にみても対象労働者に該当し得ず、少なくとも3年から5年程度の職務経験を経た上で、対象業務を適切に遂行するための知識、経験等を有する労働者であるかどうかの判断の対象となり得るものであることに留意する必要があります。

3.1日当たりのみなし労働時間


労使委員会では、対象労働者に適用される1日のみなし労働時間を決議する必要があります。対象業務の内容を十分に検討するとともに、対象労働者に適用される評価制度や賃金制度について、使用者から十分な説明を受け、これを理解したうえで、適切な水準のものとなるよう決議する必要があります。

なお、みなし労働時間性が適用されても、深夜業、休憩、休日についての労働基準法の規則は適用されることに注意しなければなりません。
また、1日当たりのみなし労働時間を定めた場合は、あわせて労働基準法第36条第1項に係る時間外労働協定を締結し、所轄労働基準監督署長に届け出ることが必要となります。

4.対象労働者に適用する健康・福祉確保措置


対象労働者が、企画業務型裁量労働制のもとで業務を遂行するに当たり、労使委員会はその労働者の労働時間の状況に応じた健康および福祉を確保するための措置(以下「健康・福祉確保措置」という)を決議し、使用者はこの措置を講じなければなりません。

(i)勤務状況の把握
まず使用者が対象労働者の労働時間の状況等の勤務状況を把握する必要があります。その方法として、当該対象事業場の実態に応じて適当なものを具体的に明らかにしていること。
その方法としては、いかなる時間帯にどの程度の時間在社し、労務を提供し得る状態にあったか等を明らかにし得る出退勤時刻又は入退室時刻の記録等によるものであることが必要です。
これにより把握した勤務状況に基づいて、対象労働者の勤務状況に応じ、使用者がいかなる健康・福祉確保措置をどのように講ずるかを明確にしなければなりません。そして把握した勤務状況に応じた健康・福祉確保措置の具体的な実施内容などを記録し、有効期間中とその後3年間保存することを決議しなければなりません。

(ii)健康状態の把握
企画業務型裁量労働制では、業務の遂行の方法が大幅に労働者の裁量にゆだねられていますが、これにより使用者が対象労働者の生命、身体および健康を危険から保護すべき義務いわゆる安全配慮義務について免除されるわけではありません。
使用者は、対象労働者の勤務状況を把握する際、対象労働者からの健康状態についての申告、健康状態についての上司による定期的なヒアリング等に基づき、対象労働者の健康状態を把握することが望ましいとされています。
このため、委員は、健康・福祉確保措置を講ずる前提として使用者が対象労働者の勤務状況と併せてその健康状態を把握することを決議に含めることが望ましいことに留意することが必要です。

[健康・福祉確保措置の具体例〜指針より]

(イ) 把握した対象労働者の勤務状況及びその健康状態に応じて、代償休日又は特別な休暇を付与すること
(ロ) 把握した対象労働者の勤務状況及びその健康状態に応じて、健康診断を実施すること
(ハ) 働き過ぎの防止の観点から、年次有給休暇についてまとまった日数連続して取得することを含めてその取得を促進すること
(ニ) 心とからだの健康問題についての相談窓口を設置すること
(ホ) 把握した対象労働者の勤務状況及びその健康状態に配慮し、必要な場合には適切な部署に配置転換をすること
(ヘ) 使用者は、(ハ)に例示した措置のほかに、対象労働者が創造的な能力を継続的に発揮し得る環境を整備する観点から、例えば、自己啓発のための特別な休暇の付与等対象労働者の能力開発を促進する措置を講ずることが望ましいものである。
このため、委員は、使用者が対象労働者の能力開発を促進する措置を講ずることを決議に含めることが望ましいことに注意すること

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